牙をもがれたライオン

牙をもがれたライオンのような気持ちに今なっている。

 

理由は簡単だ。統合失調症の陽性症状である幻聴に袋叩きにあっているからだ。

 

こちらは争う気もさらさらないのに、呼吸しているだけで非難される。

 

返り討ちに出来たらなあ、と思うけど、俺は人を傷つけるような言葉を口に出せない。

 

人を傷つけるという行為が、理不尽だし、幼稚な八つ当たりで人を苦しめる最低の行為だと考えているから、恥ずかしくて口に出せない。

 

自分のポリシーにも反する。

 

でも、昔の俺は、敵を作らないことばかり考えていたから、本来ならその温厚で平和主義な性格上今もこうして平和に暮らしているのが普通のはずだった。

 

でも、現実は違う。

 

予想外の事態ばかり起き、人からは裏切られ蔑まれ虐められ本当に辛い人生だった。

 

今もすごく辛い。幸せになれる気が全くしない。

 

この人生に足跡を残したかったけど、それも叶わなそう。

 

俺はこのままどうしようもない不安と怒りで壊れていくのか?

 

わからない。

 

助けてくれる人もいないし、全部一人で決めてくしかない。

 

もっと援助を受けられやすい性格だったら。

 

もっと愛される容姿だったら。

 

もっと認められる知性や特技があれば。

 

そう思うこともある。

 

でも、そんなの妄想でしかない。

 

悔しさをバネに成長するにはどうすればいいんだろう?

 

もう毎日プライドはズタズタだし、幻聴はいつもうるさいし

 

心はいつも悲鳴を上げているのに、誰も気づかない。

 

気づいたところで助けられないからかもしれない。

 

俺はどうすればいいのだ?

 

噛み付く相手もいないし、牙は持ってない。

 

そんなライオンは無力だ。

 

もっと強くなりたい。理由は何でも良いから、何か俺を突き動かすエネルギーが欲しい。

 

強ければ大切な人を失わない、強ければ人を無闇に傷つけることもない。

 

優しくなりたい。

 

愛したい。

 

幸せになりたい。

 

臆病で弱虫なライオンは、再び牙を手に入れ、栄光を掴むまで諦めない。

 

その誇りだけは捨てたくない。