暗闇に抱かれて

明日のことは考えたくない、考えても意味がない

 

そう思う夜が僕にはある。

 

明日がもし、僕の人生最後の日だと知っていたら、きっと真剣に考えるのかもな。

 

でも、明日も生きていける場合がほとんどだ。心の傷と引き換えにして。

 

でも、そんなその場しのぎの人生は、長くは続かないだろう。

 

勇気を出して、考えて、行動して、問題を解決して。

 

また新たな問題に取り組む、という途方も無いサイクルに飛び込む勇気も度胸もない。

 

明日なんて来なければいい。

 

どうせまた傷つくだけ。

 

どんなに笑顔を作っても、心は笑えない。

 

満たされたことなんてない。

 

痛みのない快楽を貪るだけで、今日が行き過ぎる。

 

明日なんて、来なくていい。

 

そう思いながら、ベッドに潜り込む。

 

部屋の灯りを消して、暗闇の中ベッドに潜り込んでる時がなんだかんだで一番落ち着く。

 

誰にも言えない本音を飲み込んで一人でいることで初めて心に酸素が送られるような感覚。

 

誰といても心は窮屈だけど、この夜だけは僕を自由にしてくれる。

 

一人は落ち着く。

 

誰にも見られていないし、誰のことも責めない。だから、一時だけだけど、平和を実感出来る。

 

それがとても居心地良い。

 

明日は結局来るだろう。その先の危険を回避する術はおそらくないだろう。

 

傷つくことが当たり前になってきても、決して慣れたりなんかしない。

 

愛される日が来るまで、魂だけは売らない。

 

僕は自由だ、人間だ。

 

まだまだ生き足りない。

 

頑張るから、見守っていて。